先日、町内会の敬老会で歌と手話を披露しました。子供も一緒に練習に出かけたので、すっかり歌も手話も覚えて得意そうにしています。
子供の頃ってなんであんなに何でもすぐに覚えられるんだろうか。
今回は私と子供の記憶力の違いと、ネットで見たハイパーレクシアについて考えてみたいと思います。
親は記憶力が悪いのに、子供の記憶力が良いので驚いている
子供を育てるようになって、びっくりすることがあります。
親の言動に対して、子供が「前はこっちだったよね?」とか「これ、去年はこうしたでしょう?」とか言うのです。
子供ってこんなに細かくいろいろなことを覚えているの?
うちの子は、以前あったことを正確に覚えていて違いを指摘してきたり質問してきます。親は細かなことを全然覚えてないので、聞かれて内容を理解して2度びっくりです。
私の記憶力は底辺。物事もスケジュールも人の名前や顔も覚えられない。
親である私は記憶力がかなり悪いほうです。
何度も失敗してきたこともあって「私は記憶力が悪いから覚えられない」と思い込んでいる部分もあるとは思うけれど、それを差し引いても余りあるほど何も覚えられません。
人の顔、道、景色、会話の内容・・・。どれをとっても満足に覚えてない。
定型発達の見本のような私の母はそんな私を「覚える気が無いから覚えられないのだ。ぼんやり生きすぎだ。」と言います。
日頃ぼんやりしていることは認めますが、これは覚えなければ!と思うような場面でよしっと思ってもやっぱり覚えられないのです。
人の名前と顔はまったく覚えられないので、病気の域(相貌失認)ではないかと思います。
覚えなければというプレッシャーもあって、余計に覚えられないのかもしれません。
現在は働いていないので自分の記憶力の無さを試されることもなく、そこまで辛い気持ちにならずに過ごしていますが、正直、人としてどうかと思う程です。
ちなみにお父さんは極度の方向音痴
うちの場合、お父さんはかなりの方向音痴です。5年前に引っ越してきた自宅へ帰る道を間違ったりします。
曲がり角を間違えて、子供に「この道、違うでしょう」としょっちゅう突っ込まれています。
子供はというと、一度用事があって訪ねていったお宅の玄関を指さして「前にピンポンしたね」と言ったりします。
歩くと遠いのでなかなか通らない道にあるお宅なのですが、よく覚えているもんだなぁと感心します。
家族3人で車に乗っていれば、走りながら「前にここでごはんを食べた」「こっちに曲がると公園がある」など、本当に細かく覚えています。
思春期までの子供は単純記憶が強い
子供は生まれてから思春期くらいまでの間は、単純記憶が強く働くそうです。
それは生活に必要な事を吸収して強く生きていくための本能。それに目新しいことに対する興味や探求心も相まってスポンジが水を吸うようにみるみるうちに記憶していくんです。
まぁ、覚えるのはすぐで生活に必要な事以外は忘れるのも早いとは聞くけれど。
生きていくための本能と言われれば、あぁ、そうなんだなぁ・・・と感じます。
3年前にギャーッと生まれた子がもう言葉を喋って、お父さんに「それしたらいけないよ」と注意をし、自分の名前を一生懸命書く練習をしています。
名前を書くことに関しては「書いてみよう!」と言わなくても気付けばお絵かきの隣に自分でひっそり練習していて、見て!と持ってくるので親はびっくりです。
子供ってそういうものなのかな…。うちの子、天才!と思う程ではありませんが、人より少し早い気がして気になっています。
記憶力の違いと発達障害との関係は?
子供の記憶力の良さを単純に「いいなぁ」と感じますが、発達障害と記憶力って関係があるのでしょうか。
例えば、私も子供の頃は記憶力が良くて、母は「将来楽しみですね!」と言われてとても期待していたそうです。
でも、実際には学校の勉強にはまったく生かせなかったし、自分では記憶力悪いと感じます。うちの子も同じタイプであれば、将来苦労します…。
ハイパーレクシア(過読症)とディスレクシア
発達の特性の中にハイパーレクシア(過読症)というのがあるんです。
読み書きの能力が一般的な子供より突出しているのがハイパーレクシア(過読症)です。
低年齢で文字や数字や記号を覚えて高い単語解読能力を持ちますが、文章読解能力が劣っていてコミュニケーションに難が出てくるタイプ。
逆にディスレクシアは文字の読み書きに著しい困難を抱えるもので、単語解読能力に難がありますが高い文章読解能力を持ちます。
ウィキペディアによると
ハイパーレクシアの子供は早熟な読解能力にかかわらず、コミュニケーションに苦労する場合がある。ハイパーレクシアの子供は読解能力の習得は早くても、発話の習得は丸暗記と反復によって行われる。文法を具体例や試行錯誤から習得するのが苦手であり、それにより日常生活に支障がでることもある。言語習得時には単語や文を反復するなどのオウム返しをするであろう。また、多数の語彙を持ち、物や絵を認識できたとしても、それらの言語能力を有効利用できないことが多い。自発言語を欠き、実用的な会話の習得は遅い。ハイパーレクシアの子供は「誰?」、「何?」、「どこ?」、「なぜ?」、「どうして?」といった質問に答えるのことに苦労することが多い。多くの子供が4歳から5歳にかけてコミュニケーション能力は格段に上がるが、ハイパーレクシアの子供とそうでない子供を比べると、ソーシャルスキルの発達で遅れを取り、また子供同士で遊ぶことにあまり興味を示さない。
とのこと。
あれれ?ハイパーレクシアの子供は「誰?」、「何?」、「どこ?」、「なぜ?」、「どうして?」といった質問に答えるのことに苦労することが多いっていうのはなんだか引っかかるような・・・。
ハイパーレクシアの3つのタイプ
ハイパーレクシアには一般的に3つのタイプがあるそうです。
- 幼さい頃から文字を読める定型発達の子供
- 断片的技能として非常に幼少の頃から文字を読める自閉症スペクトラムに含まれる子供
- 非常に幼少の頃から文字を読むことができて、自閉症スペクトラムに含まれないが、自閉症のように見える特徴や行動(それらは成長すれば消える)がある子供
文字が好きな定型発達か、文字が好きな自閉症スペクトラムか、なんか自閉症っぽいけど大人になったら大丈夫な子か。
…。この内容を見る限り、小さい時から文字が読めるだけでは、発達障害かどうかは解らないっぽいですね。
でもハイパーレクシアの説明文を読んでいると、結構、発達障害と近い気がしてなりません…。
うちの子は自分のことを言葉にするのが苦手
最近、うちの子が話を始める時に「あのね、あのね、あのね、あのね・・・」と10回くらい言います。
一生懸命話をしようとするのだけれど、うまく言葉が続けられなくて、頭の中で言葉選びに苦労しているような感じです。
「うん。なぁに?」と子供が言いたいことを言えるまで静かに待ってあげるようにしていますが、なかなか言葉が出てきません。
うちの子は物の名前や言葉もたくさん覚えているしいろんな事を理解しているけれど、うまく言葉にするのは苦手のようです。
主語がなくて何を言っているのかわからないことも多く、「誰が?」「どこで?」などと優しく聞いてみるのですが、ただ言いたいこと(主語がないまま)を繰り返すのです。
そういう点で、ハイパーレクシアとかとはちょっと違うかもしれませんが、少し問題ありそう。(人にわかりやすく説明することは私も苦手なので、似た特性なのかな?)
とりあえず注意して子供の様子を見ていきたいと思います。
★☆ 子供と私の記憶力シリーズ ☆★
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