先日の日曜日にまたお父さんと子供が衝突していました。
仲良しだったお父さんと子供が急に険悪になった状況の一部始終を確認できたので、どこが問題だったかを考えてみたいと思います。
お父さんと子供が険悪になった状況と、原因と思われること
先に子供とお父さんでお風呂に入ったので、入浴後にまったりとしているふたり。
夕食の片付けを済ませた私が「お風呂に入ってくるね」と声をかけた時、子供が本棚から絵本を持ってきてお父さんに読んでとせがんでいました。
スマホを片手にしたお父さんはしばらく子供と揉めていましたが、そのうちふたりで絵本を読み始めました。
この状況から、子供はお父さんに絵本を読んでもらいたいと思っていて、お父さんは子供のことよりスマホチェックが忙しく、絵本を読むことが面倒くさいと思っていることがわかります。
絵本を読んで欲しい子供と、ハミガキさせたいお父さん
私がお風呂に入る準備をしていると、突然リビングから子供の泣き声とお父さんの注意する声が。
さて、何があったんでしょうねー・・・。なぁんて。声を聴いていたのでだいたいはわかりました。
- 子供が絵本を読んで欲しいと持ってくる
- お父さんはスマホを見ていたいので「ハミガキを先にしなさい」と言う
- 子供がごねる
- お父さんがしぶしぶ絵本を読みだす
- 1冊読み終わり、子供が次の絵本をリクエスト
- お父さんは「ハミガキしてから!」と怒る
- 子供が読んでと泣き出す
聞いていたところ、こんな感じでした。本当によくあるシチュエーションですね。
子供をなだめながら、お父さんに細かな部分を聞いてみる
どうしたの?
1冊読んだら歯磨きしなさいと言ったのに
子供が言う事を聞かなかった。
ふむふむ。もし約束したことをきちんと実行しなかったのなら、子供が悪いしきちんと子供に実行するように言わなければいけません。
1冊読んだら歯磨きするって約束したの?
約束した。
・・・本当かな?子供とお父さんは本当に「1冊読んだら歯磨きする」と約束したのでしょうか?
この年齢の子供に約束を守らせるということは大事なこと。約束を破ったらいけないときちんと覚えてもらわなくてはいけません。
でも、子供がきちんと約束と認識していない、もしくは、お父さんの話をきちんと理解できていない場合は「守る」ことはできないんじゃないかな?
子供とお父さんの食い違いは「認識の違い」からきている
お父さんはたぶん、「これ読んだら歯磨きしなさい」とか「読み終わったら歯磨きだよ」的なことは言ったのだと思います。
でも、「絵本読んで!」と一生懸命自分の希望を通そうとしてごねていた子供はその言葉を聞いていなかったんじゃないかと思います。
急にお父さんが読んでくれる気になった!というくらいにしか思っていなかったら?1冊読んでもらって、嬉しくなって次の本を持ってきます。
でも、突然、お父さんは「もうダメ!歯磨きしてから!」と怒ります。
なんで?さっきは読んでくれたのに!なんで歯磨きをしないと読んでもらえないのかが理解できなくて泣いたんじゃないかな?
これが大人と子供との認識の違いです。小さい子の場合、こういう事はよくあることです。
「聞いていないのが悪い」とお父さんは思うかもしれませんが、子供は悪気があって聞いていないのではないし、約束を破ろうと思っている訳ではないのです。
しっかり子供と親が理解して「約束」をしないと成立しない
子供と約束をして、きちんと親の希望する行動をとってもらうためには「しっかり子供に約束をさせる」のが大事です。
双方がきちんと理解して約束を結ぶこと。
親だけ理解していたり、子供が聞いていないんじゃ約束したことにはなりません。必ず後で「話が違う!」という事になるんです。
親が子供としっかり約束する方法
親が子供(特に小さい子)と約束を交わすためには、しっかり子供が納得できるように約束の内容を説明してあげることが大切です。
子供の要望(絵本を読んで)と、親の要望(歯磨きして欲しい)が食い違っていた場合、大人は親の要望をきちんと子供に説明しましょう。
絵本を読んで欲しい!
お父さんは先に歯磨きを済ませたほうがいいと思うな。
いやだ!先に絵本を読んで欲しい!
じゃあ、1冊だけ本を読んであげる。
1冊読んだら、すぐ歯磨きできるかな?
わかった!
1冊終わったら歯磨きする!
約束できてえらいね。
歯磨き頑張ったらもう1冊だけ読んであげるよ。
子供は欲求に素直なので、自分の要求を簡単に下げることはできません。大人は一部だけ折れてあげて、双方が納得できそうな落としどころを見つけましょう。
大切なのは、親が提案した落としどころをしっかり説明し、子供から「わかった!」という言葉を引き出すことです。
これで、子供は約束できたことを褒められて、約束を実行したことも褒められるので、ニコニコになります。
親の要望の意味を伝えることも大事
あと、うちの子の場合は「なぜ歯磨きをしてほしいのか?」とかも説明します。
親がして欲しい行動を子供にさせるとき「しなくてはいけません!」とただ押し付けるようにすると反発されます。子供が納得できるような理由が必要なんです。
大人は当たり前だと思ってやっていることですが、子供はまだ当たり前のことと認識できていない段階なので、意識付けが必要です。これを怠ると言われないとやらない子になります。
ごはんを食べてすぐ歯磨きをしないと虫歯になるんだけど、もう30分くらい経ってしまっているよ。できるだけ早く歯磨きしたほうがいいよ。
絵本をたくさん読んだらもっと遅くなってムシバイキンがたくさんくるよ。
ムシバイキンこわい!
早く歯磨きしなくっちゃ!
面倒くさいけど、ここまでしなくちゃ子供と親との約束って成立しません。うちはこれですんなりと歯磨きをしてくれます。
時には自ら「ハミガキからする」と言ったりしますから、ちゃんと理解できれば親の望む行動をしてくれるんだなぁと思います。
子供から見たお父さんの様子と感じ方
このことを踏まえて、さっきの様子を子供目線で見てみましょう。
仕方ないな~。
絵本読んだら歯磨きしてよ~。
やった!
(嬉しくて途中から聞いてない)
多分、子供は「仕方ないな~」のあたりで自分の要望が通った!と喜んでお父さんの座るソファーの隣によじ登るのに必死なので後の言葉は聞き逃している可能性大。
1冊絵本を読んで、もう1冊読んでもらおうとしたら
急にお父さんが怒り始めた…。なんで?
お父さんの「ちゃんと言った」という怒りも解るのですが、それ、子供に大人の理解力を求めてますから。子供はまだ年齢的に「ゆっくり噛み砕いて説明しないと理解できない」のです。
お父さん・・・最近言葉を覚えて話し始めたばかりの子供に難易度高すぎますよ。でも、大きくなってきて子供と楽しく会話ができるようになってくるとそういうの忘れちゃうんだよなぁ。
子供は結構大人の話を聞き逃したり意味が解らないけどスルーしてたりします。
でも「今の解らなかった」とか言わないで、わかる部分に返事したりするから大人は全部理解してると誤解してしまうの。
子供は大人のレベルに合わせられないから、大人が子供に合わせてあげよう
こんな感じで、急に怒ったりするお父さんは苦手で嫌いになってしまうんです。「俺はちゃんと約束した!」と言われても・・・困るなぁ。
親が子供のレベルに合わせてあげることはできても、子供は大人のレベルに合わせられないんですからね。
今回の様子を見ていて「あぁ、お父さんと子供がうまくいかないのはこのあたりが問題なんだなぁ」と理解しました。
一応、こういう時はこんな風に言ったほうがいいよとお父さんに伝えることもしました。
でも、「ちゃんと約束した(俺は悪くない)」という気持ちはなかなか消えないようで私がしたアドバイスは批判にとられてしまったようです。
・・・。こういう時、怒らせないようにうまく口で説明ができない自分をもどかしく思いました。
たぶん、お父さんの中では子供と一緒にお風呂に入った時点で「育児手伝ってる」感が溢れてて、お風呂を出た時点で「俺がんばった」になってて、スマホ触りだしたときには「もう頑張ったんだからスマホでゆっくり漫画読ませてよ」だったんでしょう。
解ってるけどそれを上手に相手を良い気分にさせながら納得させるだけの話力が私にはないんです。
なんとなく、子供の問題(まだ理解力が足りてない)とお父さんの問題(見えている部分しか理解できない)と私の問題(口下手でうまく説明できない)が露見した1日でした。
いや、お風呂入れてもらったことは助かりましたけど、そのあいだも私は遊んでいた訳ではなくて家事してたんですけど。
極端な話、子供とお父さんがお風呂に入っている間は私もゆっくりして、夫の見ているところで家事を頑張れば「よくやっているな」という目で見てもらえるんだろう。
時間がもったいないのでそんな事はしないけれど。そして、こんな事は心の中だけで実際には言ったりしないけれど。
あっ。フラットなエスカレーターに続き、階段型のエスカレーターも同じ方法で克服しました。なんだ。もっと早くやれば良かったよ。
★☆ お父さんが子供に嫌われていく残念な様子はこちら ☆★
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