私の母は過干渉型の毒親です。
おまけにちょっと毒舌気味というか笑いながら冗談としてこき下ろすというか。私にとってはそれがとても辛かったです。
毒親との関係(私と母の場合)
子供に過干渉で何でも先回りしてやってしまう
万能タイプの母にとってどんくさい私はイライラするようでした。
すぐに「貸して!」と言って何でも母がやってしまうタイプでした。何でも指示します。そして言うのです。
「ほらね。私の言う通りにしていれば間違いないのよ」と。
確かに最短で結果の出る方法を指示されるので子供の頃から「おかあさんすごい。おかあさんは間違えない。おかあさんは神様だ。」くらいの気持ちでいました。
子供の人格を否定する
「ほんとにダメね」「何をさせてもダメね」と言われて育ちました。
「あなたは私の子じゃないわ(私はこんなダメな子を産んだ覚えはない)」とか。
人とも毎回比べられました。母は負けず嫌いで人と比べられると悔しくで頑張ってしまうタイプだったようで、私にもそういうしつけ方をしていました。
自信が無くなるばかりで全然響かない私に「なんであなたは負けても頑張らないのか?」と言っていた。
だって正反対のタイプですから・・・と今なら思うのですが、その時の私は頑張る気が起きない自分がいけないのだと思っていました。
自分の夢を子供を使って叶えようとする
母には昔夢があって、それを断念せねばならなかったことをずーーーっとしつこく言っていました。
祖父に対する恨みを延々と私に呟きながら、だからあなたは好きな事をしなさいと言っていました。
「好きな事をしなさい」と言いながら薦めたのは母の行きたかった道です。(行かなかったけど)
子供を通して自分の夢を叶えようとしていました。私の夢を一度言ってみたのですが、鼻で笑われて「やめといたほうがいい」と言われました。
子供にグチを聞かせ続ける
末っ子だった私は母と一緒にいることが多かったのですが、今考えると母は「グチは全部吐き出してスッキリするタイプ」で私は「人に悩みは相談しないタイプ」です。
私は子供の頃から母のグチを聞いて育ちました。
「ふーん」と言うだけなんですけど、要約すると「父と結婚なんかしたくなかった」「もっと勉強して夢を叶えたかった」「仕事を辞めずに都会にいたかった」「こんな生活はしたくなかった」「もっと違う人生があったのに」「あの人は幸せそうでずるい」と、こんな感じです。
じゃあ結婚しなければよかったのにと言えば「そんな時代じゃなかった」と言われ「離婚すれば?」と言えば「あなた達がいるから無理」と言われてました。
何か言えばただ「仕方なかったんだ」と繰り返すので、そのうち子供ながらに母はすごく苦労していて申し訳ない、できるだけ私が母を助けてあげなければと思うようになりました。
ただただ母のストレス発散のためにグチを聞かされていました。母は自分の道は変える気はないのです。
アドバイスなど求めていないのです。ただ、子供をサンドバッグにしてすっきりしたかっただけです。
自分と子供の境界線が薄い
母と私は根本的な考え方が全然違うのです。なのに、子供も自分と同じように思っていると考えていました。
でも母が「あなたは○○と思ってるんでしょ?」とか「こっちがいいんでしょ?」と私が全然考えていないようなことを言われても「うん(・・・全然違うけどまぁ、修正するほどのことでもないし、面倒だからそのままでいいか。)」と言っていました。
母は口も達者なので勝てないし、自分の気持ちを口で表現することがもともと苦手なうえに小さな頃から指示されて育ってきたので今更違うと言うのがものすごく面倒に感じたのです。
今考えると、もっとちゃんと自己主張しておくべきだった。
反抗期に少しだけ母との関係性がおかしいことに気付く
それでも私の場合は高校くらいに反抗期が来て言い合いをしているうちに、なんか変だと感じるようになりました。
母のいう事が素直に聞けなくなりました。少しだけですけど。
支配から抜けようとすると阻止してくる
そして少しだけ母の支配から抜け出そうともがくようになりました。そうすると、恐ろしいくらい攻撃されて衝突しました。
母にとってみれば今まで自分の言いなりだった駒が急に自分で動き出したので躍起になるのもわかります。
母の醜い部分をたくさん見て「あぁ、母もただの人なんだ。間違うこともあるし醜い部分や弱い部分も持っているんだ。」と思いました。
そう思って母に接するようになると、母がどれだけ私を支配(マインドコントロール)していたかがわかるようになりました。
でも、衝突していない時(私が従順な時)は優しく良い母なのです。・・・と、思ってしまうから怖い。そう思う時は、無意識のうちにかなり母に取り込まれているという事です。
子供は「親に愛されたい」という気持ちがあるから、すぐ愛されると錯覚できる方向に自分を変えてしまうんですよね。
愛されている訳ではなく、言う事を聞くから優しくされるという感じなのですが。
毒親ってナチュラルに毒を吐く
私、毒親って言葉を知ったときに自分の母のことをそうだと思っていませんでした。尊敬できる素晴らしい母だと思っていました。
毒親は子供に感謝を強要してくる
毒親ってDVしたり怒鳴り散らして暴言吐いたりするんでしょ?という認識でした。でも、すごくナチュラルに毒を吐く毒親もいるんですよ。
母も「私のように立派な母親はいないわよ」と言っていました。そんな立派な人は自分では言わないもんなんですけどね。
基本的に母は親切で優しい母である自分が好きなので、いろんなことをしてくれます。
ぱっと見はすごく子供のことを思っていてよくお世話をする母だとまわりも思っているし、子供もそう思わされているのですがじわじわとマウンティングするんです。
毒親育ちは愛されたくて言いなりになってしまう
「あなたのため」「私はあなたにこんなにたくさんのことをしてあげたの」と言い続けてマインドコントロールしていきます。
そう言われてしまうと子供は「・・・そうだ。反抗なんかして申し訳ない」と思ってしまうのです。
子供の頃は「お母さん、かわいそう」と思っていました。
思春期になり言葉の裏に隠れる母の毒に気付き始めて文句をいうと「お母さんはそんな意味で言ったんじゃない。良かれと思ってしていたのに。そんな風に悪くとるなんて悲しい。もっと素直に言葉通りに受け取ったらいいのに」と言うのもよく言われていたなぁ。
親も毒親育ち(負の連鎖)は多い
本人は自分が毒親という認識も無ければ子供に毒を吐いた覚えもまったくありません。だって子供のためを思ってした言動ですから。
ただ、子供と親とのタイプが違うために受け取った子供にとっては毒となっていたという感じでしょうか。
あと、母自体が親にそういう風に育てられたためにこういうのを愛情だと思っているのだと思います。
毒親に絡めとられそうな恐怖
グチばかりを聞かされて「あなたのためにここまでする私を敬え」とオブラートに包んで言われ続けた日々を今思い返すと、絶対に戻りたくないです。
今はメンタルが大丈夫な時だけたまに実家に寄りますが、待ってましたとばかりに母が家族のグチや他人のご家庭の話をしてきます。
そんなときはじわじわと何か気持ちが悪いものに絡めとられそうな恐怖を感じて、適当な相槌を打って帰ってきます。
この詩は毒親リストマス試験紙みたいなもの?
先日、炎上した歌詞の記事を書きましたが、あれはまさにうちの母のようなじわじわ迫りくるものを感じます。

ネットを見るといろんな反応があるので面白いなぁ。
あの歌詞を読んで感動する人は
- 追い詰められて今まさにくじけそうになっている人
- 母のようなナチュラルな毒親(自分賛美)
- 毒親に完璧なまでに洗脳されて育った子供が大人になった(呪いが解けてない)人
だと感じます。
そして「呪い」とか「ぞっとする」とか違和感を覚える人はほのかな毒に当たってきた人や呪いの解けかかった人や克服した人になるのかなぁ。
恐怖から過剰反応してしまって大炎上とかかな?そんな毒にも当たったことがない人は「え?なんでそんな反応するの?まー、普通の歌詞じゃない?」くらいの反応。(再度注意:私の勝手な解釈です。)
今まさに倒れそうなくらいに子育てしている人以外で、「えっ?あの歌詞のどこがおかしいの?」と思ってしまう人は、親や子供との関係性を再検証することをおすすめします。
男の人で母親の毒に気付いていない人は思いのほか大勢います。そのほとんどが「優しい虐待(過保護)」です。
この場合は、お世話される子供(男の人)にはお世話してもらうというメリットが発生するので、共依存状態になって双方離れられません。
そう考えると、ほのかな毒も含めて毒親ってたくさんいるのかも。
というか母と子のタイプが違う場合、子供のことを理解することは難しいし、解らないなりに親は自分を基準に子育てする(と思う)うちに亀裂が生じて反応が起こるのかなぁと、母親になってみて思います。
母親も被害者だと思う生暖かい目で眺めれば怒りが少し和らぐ
私には合わなかったけれど、母は母なりに精一杯子育てしてくれたんではないかと・・・思いながら、やっぱ呪いってなかなか抜けないなぁ(今もやっぱり母に感謝する自分は毒されてる?)とも思うのです。子育て難解すぎる。
それでもただ、私が子供だったらあの曲は「え・・・。そんな辛いの?お母さんごめんなさい。」という感じになると思うので、本当に申し訳ないのですが絶対に世には出してほしくないです。
よろしくお願いします。
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