うちの子は春からピアノを習っています。もともと私のオンチな子守唄を聞いて育った子供。大丈夫かなぁ・・・と不安だったという理由もありますが。
一番の理由はいとこから「習い事をするならまずピアノからよ。指先から脳を鍛えることができるからね。ピアノをしてからだと、他の習い事の習得も早いのよ。」と言われていたからです。
発達障害児がピアノを習うメリットとは?
普通の子でもピアノを習うと良いとされるメリットはたくさんあります。
- 指先を鍛えることができる
- HQ(地頭)が良くなる
- 努力を続けるクセがつく
- リズム感・運動神経が良くなる
- 心が安定する
- コミュニケーション能力がつく
半年間習った程度ですが、うちの子がピアノをやってみて良かったなぁと思う点を、発達障害児の観点からまとめてみました。
指先を鍛えることができる
発達障害児は手先が不器用な子が多いです。はさみが上手に使えなかったり、お箸が上手に持てなかったり。
発達性協調運動障害というのですが、いくつかの動作をまとめて行う事が苦手で普通なら簡単にできる事が難しいのです。
私もひとつの事ならうまくやることができますが、ふたつの事を同時にやれと言われると苦手です。授業を聞きながら板書するとか、電話で話ながらメモをとるようなことは本当に苦手。
ピアノは右手と左手、足を別々に動かす訓練になるので、そういう不器用さのある子の訓練としてはとても良い習い事だと思います。
あと、目で楽譜を追いながら演奏しますよね。それって、板書にも生かされるかなぁ・・・と思いました。簡単な曲から少しずつ反復練習をしながら習得していくという点でも、療育っぽいですよね。
HQ(地頭)が良くなる
有名な脳科学者の先生によれば、前頭前野が構造的に発達してHQの長期的な発達に繋がるため、ピアノを習うと良いそうです。あと、記憶力も良くなるそうです。
右脳と左脳のバランスも良くなるし発達を促すのであれば、療育として最高じゃないですか。
5~8歳くらいが一番効果があるようなので、早いうちにやらせてあげたいなぁと思っていました。早いうちに発達を促せれば、その後の成長速度には差が出てきそうですし。
努力を続けるクセがつく
ピアノって基本的に毎日練習します。10分くらいの短い時間でもいいので、毎日練習することで指先が別々の動きをスムーズにできるようになっていきます。
これ、練習をさぼるとすぐ動きが鈍くなるんです。するとうまく弾けなくなるので、まずいと思ってまた練習をする。
そうすることで、毎日少しずつコツコツやり続けることができるようになります。そして、練習すると弾けなかった曲が弾けるようになる。集中力もつきますよ。
「できた!」という達成感も味わえて、「私でもやればできるんだ」という自信にもつながります。
リズム感・運動神経が良くなる
テンポに合わせて演奏することで、次第にリズム感が良くなります。
うちの子は昔から「大丈夫かなぁ・・・」という感じの歌声でしたが、最近はちょっと上手になった気もします。ダンスも曲に合わせるのが得意になってきたかも。
ピアノを習っている子は運動神経が良い子が多いとも言われています。
脳を刺激することで、物事の理解力が進み、様々な事を習得する力が高くなると言われているので、その部分がスポーツ面でも発揮されているのでしょう。
心が安定する
悲しい時に音楽を聴くと癒されたりします。楽しい音楽で楽しくなったりもしますよね。
音楽を聴くだけでも効果ありますが、ピアノは自分で集中して音を楽しむことで、心が安定するといわれてます。
発達障害児に限らずですが、子供はできない事に直面した時など、気持ちのコントロールが難しい場合が多々あります。
その気持ちの波にどう対処していくかは成長の過程だと思いますが、音楽がいつも傍にあることはその人の人生を豊かにするそうです。
悲しい気持ち、苦しい気持ち、楽しい気持ち、嬉しい気持ちなど、言葉でうまく表現することは難しくても、ピアノを弾くことでその気持ちを表現できたら。
特にうちの子は自分の気持ちを外に出すのが苦手な子なので、向いているんじゃないかなと思いました。
コミュニケーション能力がつく
他のメリットはそうだなぁ!と想像できるものばかりですが、これだけは本当なのかどうかよくわかりませんが・・・。ピアノを習うとコミュニケーション能力もアップするようです。
脳の中の脳梁が太くなって共感能力がアップするためだそうです。発達障害児というかアスペルガー気質の人は共感力が足りないので、本当なら嬉しいなぁというメリット。
うちの場合は、母親や家族以外の人にも褒められる経験を積んでもらいたいなぁと思って始めました。
良い先生と巡り合って、親以外にも信頼できる大人がいるということを知ってもらえたらな。そのためには先生と子供の相性もあるので、どんな先生でもいいという訳ではないですけど。
発達障害児がピアノを習う際に気を付けたいこと
ピアノを習うと発達障害児に良い事というか、療育になるなぁという点がたくさんあります。
でも、発達障害児ならではの気を付けたいこともあります。
- 子供と相性の合う、自己肯定感を守ってくれる先生に教わること
- 子供に大きな無理をさせないこと
普通の子も同じようなことは言えると思いますが、発達障害児の場合は普通の子以上に気を付けてあげたい部分です。
自己肯定感を守ってくれる先生に教わろう
これ、一番大事だと思います。先生と子供の相性が合う教室を見つけること!です。
発達障害児の場合、叱られる機会が他の子より多いので自己肯定感が低くなりやすいです。自分に自信がなく、ネガティブになりやすいので気を付けましょう。
私はいくつか体験レッスンに行って、できるだけ叱らず励まして育ててくれる先生がいる所を選びました。ほんわかした先生で、子供もとても気に入っています。
あと、うちの子の場合は個人レッスンのみでグループレッスンや他の子が同じ時間にレッスンするような事もない小さいところを選びました。
うちの子なら必ず「あのお姉ちゃんみたいに弾けないからもうやりたくない!」と言うと思ったんです。勝手に人と自分を比べて落ち込む子なんで・・・。
子供に無理をさせない
ピアノはすごく良い習い事だとは思いますが・・・子供によってはADHDがあってずっと座っていることが苦痛な子もいます。
そういう子に無理して習わせても良い事なさそうなので、そういう場合はサッカーのほうがいいそうです。(脳科学者の先生がいうには、サッカーとそろばんもピアノと同じくらいいいそうです)
うちは運動系ではないのでピアノを選びましたが、「発表会は出たくない」と今から言っています。
私は子供の頃から日舞をやっていて舞台に出るのは大丈夫な子でした。子供にも似たような経験させてあげたいなと思っていましたが、どうなるかな。
嫌というものは無理はさせず、他の子の発表を見に行ってみて「やりたい」と言えばさせるつもりです。可愛いドレスは好きなので、やる気になりそうな気もしますが、こればっかりはわかりませんね。
ピアノがんばります(わたしが)。
ピアノは子供がやりたいと言って始めたというより、私がやらせたいと思って始めた習い事です。
今後子供自らやりたい事ができた時や、もうやめたいと強く言い出した時は子供の気持ちを優先したいと思います。
今のところの問題点としては子供曰く「弾けるようになったと思ったら、すぐ次のレッスンの教材がやってくる」という点です。
頑張って努力して、やっと弾けるようになったー!と思ったら次のレベルの本がやってきて、また弾けないのが苦しいそうで。
その点では私も新しいレッスン教材費がかかるので苦しいのですが、ある程度は頑張ってみなきゃねと言っています。
できなくても、頑張ったらできるようになったでしょう?この曲も練習したらできるようになるよ!と励ましつつ、頑張りたいと思います。
・・・。ピアノ、私は教えることはできないのですが、子供と一緒に同レベルで練習して習得中です。
最初はまったく練習しなかった子供ですが「ちょっとお母さんにやらせて。練習したい」と子供そっちのけで練習していたところ、子供も悔しくなったらしく、競って練習しています。
同レベルのライバルはやっぱり必要です。子供の競争心にうまく火をつけられる程度(少しだけ上手)のライバルでいられるように、頑張りたいと思います。
上手に弾きすぎるとすぐ子供のやる気が削がれるので、結構大変なんですよね・・・。
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