人前で話をしたり、発表するのが苦手という方は子供にも大人にも多いですよね。
うちの子は手を挙げて発表することが苦手です。以前から思ってはいたのですが、2年生の頃はまったく指摘されたことはありませんでした。
進級し新しい担任になった際「わかっているのに手を挙げない」という点を指摘され、親子共に不安にかられていましたが、驚いたことにベテランの先生の采配で1学期中に解決したのでご紹介したいと思います。
進級直後の発表が苦手な様子と子供の気持ち
まずは進級直後のうちの子の様子と、子供にどんな点が苦手かと聞いてみた様子をご紹介します。
授業参観での子供の様子
進級してまもなく、うちの学校でも授業参観が行われました。
手を挙げて元気に発表する子供達の中で、うちの子はスン…と前を向いて手を挙げることはありませんでした。
これまでも同じような様子を見ていたので、親である私は慣れていて「あぁ、あの子らしいなぁ」と思って見ていました。
苦手なものは苦手。無理して手を挙げる程のことでもないなと、これまでの状況から思い込んでいたのです。
ただ、今年担任となったベテランの先生はそう思っていなかったようです。
家庭訪問で先生に言われた言葉
先生は家庭訪問の際、子供に言いました。
わかっているのになぜ手をあげないの?
・・・。
去年は「静かな子は授業の邪魔にならないので問題ない」と考える先生でしたが、今年の先生は「わかっているのに手を挙げないのは問題」と考えているようです。
積極性を重視するタイプということです。
これまでの子供の性格などを考えると自分から手を挙げるタイプではなかったので、私も子供もそれはできなくて当たり前と感じて要求してこなかったのですが、今回の先生は違うのですね。
先生の言葉を聞いた時、無理矢理発表させられたら学校に行けなくなる可能性もあるし、どうしたらいいのかわかりませんでした。
子供に発表についての考えを聞いて得た気付き
先生はああ言ってたけど、発表できるかな?
発表したくない。
手を挙げなければ発表しなくてもそのうち授業が終わるのに
なんで発表しなくちゃいけないの?
子供と話をしてみて、ふと自分と子供の思い込みに気付きました。
確かに子供は注目されるのが苦手で発表ができないタイプです。でも、全然できない訳ではないのです。
「この子には難しいかな」や「やらなくていいならやりたくないから手を挙げない」では、苦手から逃げてチャレンジをまったくしない状況だったと、改めて気付きました。
苦手だからといってやらないままでは苦手克服にはなりませんよね。
子供が「手を挙げなければ勝手に授業が進んでラクだから」と思っていることも、私にとっては衝撃でした。あ、精一杯頑張っているけど無理とかではなかったの?
子供の話や愚痴を聞いていると、発表しないほうがラクだから手を挙げてなかったのでは?という疑惑まで出てきました。それは問題ですね…。
その後、時々子供に授業での様子を聞いたらこんな事を言っていました。
最近、全員発表になったんだ…。
すごく嫌。
授業参観で見た先生の対策
子供が「全員発表させる」と愚痴をこぼしていたのでどんな感じが気になっていましたが、2ヶ月程して、また学校での授業参観がありました。
授業内では、本当に全員当たるように改善されていました!
- 手を挙げさせず、先生が決めて発表させる
- 「この列の人、順番に発表して」と、複数人に発表させる
子供は順番がまわってくるので、手を挙げなくても自動的に発表する機会が与えられます。
うちの子のように苦手だから手を挙げないうちに、手を挙げないと楽という思考回路になってしまっていた子も強制的に発表することになります。
先生は発表する子の傍で内容を聞き、発表が難しい子にも適宜サポートやアドバイスしていました。
そして発表できたら、小さい声で子供を褒めてくださっていました!発表できた子も嬉しそうです。
その後の子供の様子と注意点
こうやって、うちの子は少しずつ発表ができるようになりました。最近では手を挙げて発表もしているようです。
自信がある時は手を挙げるようにしてる。
私はたまにしか挙げないけど、そういう時は先生は必ず当てて
発表させてくれるんだよね。
この前は手を挙げたことを褒められたよ。(嬉しそう!)
私は「発表はうちの子にはちょっと難しいかな」と思っていたけれど、先生には子供の苦手という心の後ろにちょっとした「手を挙げないほうがラク」という気持ちも見えていたのかもしれません。
また全員発表になったら面倒だから、適度に発表している。
確かに幼稚園の頃や小学校入学時は「発表は苦手。絶対やりたくない」と思っていたのだと思いますが、子供は成長していきます。考え方が少しずつ変化していたのかもしれません。
ちゃんと子供の成長を見つつ、チャレンジする機会を与えるのは大切なんだなと感じた出来事でした。
当たり前のことなのに、なかなかできていませんでした。
今回は親子で「先生が無理矢理発表させたり手を挙げないことを責められたりしたらどうしよう」と不安に思っていましたが、さすがにベテランの先生はそんなことはしないのですね。
しっかり子供の様子を見て、負担になりすぎないように調節しつつ、チャレンジできる機会を与えてくださいました。とても有難いなと感じました。
私も心配するだけでなく、もっと目の前の子供の成長を見ながらチャレンジを促せる親になりたいと思います。
先生、子供と相性が合わないかもとか言っていてすみませんでした。
※※ ご注意ください ※※
この内容は全てのお子様におすすめという訳ではなく、状況によっては合わない可能性もあります。
例えば、うちの子が昔のように場面緘黙のような様子が続いたままだったら、今回のように発表するのは難しかったでしょう。辛すぎて学校行けなくなってしまいます。
そういう子には逆効果になると思うのでおすすめできません。
うちの子のように「面倒だから手を挙げない」と考えている子ができるようになった例です。
この記事の内容は、あくまで子供のタイミングや状況があって、先生のサポートによりうまくいった1例と考えていただくようにお願いいたします。
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