思い出:今頃になって「そうか!」と思った子供の頃の思い出(4)

音のフィルター機能が壊れています

昔から何かに気を取られると、人の話が聞こえなくなったり頭に入ってこなくなってしまいます。初めてそのことに自分で気付いて愕然としたのは高校に入ってから。それまでは困りながらもどこに問題があるのかわかりませんでした。

高校に入って初めて困った出来事

高校の入学式のときのことです。式が終わって、体育館で予め掲示されていたクラス分け表の名前順に並んでいた私達に威圧的な先生(生活指導の鬼だった)が一人ずつに指差ししながら5桁の数字を言い出しました。「(指差しをピシッ)16457!」という感じ。

初めて会った同級生に囲まれて緊張していた私は突然数字を言われてびっくり。なに?なんの数字??先生はクラス全員に数字を言い放つと「今から玄関の靴箱に行って、今言った番号の所に靴を入れて上履きに履き替えて教室に入るように。席に番号が振ってあるからそこに座りなさい」・・・え?・・・ええ??

オロオロしているのは私だけで、みんな何事も無かったように靴箱へ向かうようです。あわてて流れに取り残されないように靴箱へ行き、みんなが靴を履き替えているのを見てから、割り当てられた自分の数字がすっかり頭から飛んで行ってしまっていることに気付きました。まずい。何だったっけ。

落ち着け落ち着け。必死に自分の前後に並んでいた人を探して自分の靴箱の予想をつけてから「私の靴箱ここかなぁ?」と後ろの子に聞いてみました。「そうだと思うよー。私の前に並んでたもんね」よかった。合ってそう。今度は忘れてしまわないように、番号を何度も頭の中で繰り返しながらクラスの席につきました。

なんて私は忘れっぽいんだろう・・・。でも、私以外の人は全然困ってなかったな。みんなきちんと記憶して、しっかり行動できていました。自分だけが焦って慌てて困っていて、そんな自分を情けないと思うと同時に、どうしてこうなんだろうと不安になりました。

その時の自分の様子を想像すると

今考えるとよくわかるのですが、たぶん私に起こったのはこういうこと。

  1. 知らない人達の列に並んでとても緊張していた
  2. おしゃべりをする知らない友達の声があちこちから聞こえて、最初にあったはずの先生の説明を聞き逃した
  3. 本人にとっては急に(話を聞いてなかったので)知らない番号を伝えられ、頭が疑問でいっぱいになってプチパニック
  4. 数字をスポンと忘れてしまった

今考えると、高校生になってもこんな調子だったんですね・・・。話を聞いていなくて(本人は聞いているつもりなのですが、疑問が頭に浮かんで支配されたりすると耳に話が届かなくなって聞き逃す)困ることは今でもたまにあります。

先生の声が聞き取れない

先生はみんなの前に立って話をします。でも、私のまわりのもっと近い場所でお友達がふざけておしゃべりをしています。こういう時、普通はカクテルパーティー効果といって必要な声を選択して聞き分ける能力が人には備わっているのだそうです。そこが、私は弱い。近い声は大きく聞こえるので、先生の声がうまく聞き取れません。

これは先生の声だけじゃなくて、飲み会の時に声が大きい人が近くにいると隣の人の話も聞き取れなかったり、カラオケで歌声以外はうまく聞き取れなかったり。全部いっぺんに聞こえるんです。うまくフィルターで必要な声だけを選び取ることができません。

発達障害があるとこのフィルター機能がうまく働かないため、人より過敏になったりするのだそうです。私は特定の音が苦手だったり聞くのが辛くなったようなことは記憶に無いのですが、やはりフィルター機能が壊れているという自覚はあります。

大人になった今、気を付けていること

とりあえず、フィルターが壊れていることを自覚して大人になった今はこんなことに気を付けています。

  • 聞きたい声のすぐ近くに行くこと(例えば授業なら一番前)
  • 大事なことは確認すること(話を聞いた後でコレとコレとコレでしたよね?と周りで一緒に聞いていた人に聞く)
  • 電話は受話器につけているのとは反対の耳をふさぐ(電話以外の声が聞こえるとダメなので)
  • できるだけ指示はメモやメールでもらう

それでも聞き逃すことは多くて、確認するとボロボロ抜けているし電話は聞きながらメモをとることが苦手でたくさんの事をいっぺんに伝えられるとお手上げです。

過去には事務職を長いこと続けてましたが「向いてない・・・」とウツになりかけて辞めました。すごくのびのびした小さい事務所の時は大丈夫だったのですが、大きな本社に移動になってしまった後は忙しくてもうダメ。大きなフロアに人がたくさんいてあちこちで声が飛び交ってたくさんの電話が一斉に鳴り響く事務所はもうこりごりです。

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