最初は悩むよね:「療育行っててよかった」と思うこと

最初は悩むよね:「療育行っててよかった」と思うこと 療育

うちの子は2歳になる少し前から療育施設に通っています。

療育に通い始める前はすごく不安で本当に通わせていいのかと悩んでいましたが、3年通ってみて今では「行かせて良かったな」と思っています。

もうすぐ新年度。この時期って新しく集団生活に入って、そこで指摘されて療育に通い始める子多いんですよ。ということは、悩んでいるお母さんも多いってことですよね。

なので、今日は私の療育に行かせて良かったなぁと思っている点をまとめてみようと思います。

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療育に通う前に不安だったこと

療育に通うかどうか悩んでいた時、よくわからないなりに悩んだりいろいろと調べて不安になったりしていました。

あまり人に相談もできる内容ではないし、ひとりで悩んでたなぁ。

その頃に不安に思っていたこと

  • 【不安1】可能性があるだけで本当は普通なんじゃないかと悩む
  • 【不安2】踏み出したら戻れなくなりそう
  • 【不安3】他の子と違う部分があったらイジメられるかも
  • 【不安4】でも集団行動で浮く子を見ると悩む

【不安1】可能性があるだけで本当は普通なんじゃないかと悩む

親は誰でも自分の子供に健やかに育って欲しいと願っています。

だから「ちょっと発達障害の可能性があるかも」と言われても受け入れられないんです。軽度であればあるほど、受け入れにくいと思う。

親である自分が認めてしまったら、子供はそうなってしまう気がして…。

発達障害の診断がおりていたなら腹をくくることもできますが、可能性って目に見えないだけに悩みました。

【不安2】踏み出したら戻れなくなりそう

可能性があるなら療育はさせてあげたいとは思うけれど、始めてしまったらもう戻れなくなりそうで不安でした。

戻れないって…今となっては表現が悪いなぁと思うけれど、始める前は療育施設がどういう場所なのかあまり知らなかったので、そんな風に感じていたかも。

一度許可証をとって通い始めてしまったら「やっぱり可能性は無いので普通の生活に戻っていいですよ」とは簡単には言われないような気がしていました。

先輩ママの「私も心配だったけど、うちの子も大丈夫だったわよ~」という慰めを信じたい気持ちでいっぱい。

やっぱり私もうちの子は大丈夫と信じて見守ったほうがいいのかなと思ったりしていました。

【不安3】他の子と違う部分があったらイジメられるかも

人って自分と違う人を排除したがりますよね。集団になると必ず。

集団生活に入ってから「療育に通っていること」で、後でイジメにあったらどうしよう…と思っていました。

人と違う行動をすることで、後で困ったことになるんじゃないかと思ったんです。

【不安4】でも、今現在、集団生活で浮くのが気になる

いろいろ不安でしたが、一番不安だったことは「たまに集団生活に混ざると浮いてる」ということでした。

いや、それが療育に通い始めるきっかけだったのですが、読み聞かせ教室や親子教室に行くと必ず私は周囲に謝ってばかりですし、子供は自由気ままで言う事ききませんでした。

他の子とちょっと違うなぁというのが正直な気持ちでした。そういう子、クラスに2人くらいいるよね~!という見本のような子。

このまま私がひとりで育てていても、集団生活に馴染める子になる気がしませんでした。

療育は「子供が将来困るかもしれないから通う」と決意

いろいろ気になることや不安はあるけれど、自分の気持ちとか、周りの目とかはひとまず置いておいて、「子供が将来困るかもしれない」という思いから通うことにしました。

不安1から4の中で、不安4(集団生活で浮いてる)が他に比べて大きかったんです。

何をおいてもまずは「子供のため」と思いました。今のままでは幼稚園に入園した後で子供は集団生活がうまくいかずに困るかもしれない。

先生達も困るだろうし、今と同じように私が子供の傍にいて謝ってまわる訳にもいかないし。何よりも子供自身が困るだろうなと思ったので、通う決断をしました。

療育施設に見学に行って、みんな思っていたより普通の明るい可愛い子ばっかりで安心したというのもあります。

でも、ここに通っている子達はみんな発達障害の診断がおりていたり、困っていることがあって通っているのです。正直うちの子より普通なんじゃ…と思う子もいました。

あぁ、こういう事か!と思いました。まわりからみたうちの子もこんな風に問題無さそうに見えているんだなぁ。

祖父母や夫はこういう位置(あまり関わらず遠くから表面だけ見ている)から見ているんですね。

こういう人が言う「大丈夫よ。普通よ!」よりも、お母さんが困っているならその子には療育が必要なんだと思います。

療育に通って良かったなと思うこと

たくさん悩みましたが、今では療育に通っておいて良かったなぁと感じています。

相談できる場所があることで私も不安が少なくなるし、子供の様子も見てもらえるので何かあった時に早く気付くことができます。他にも、細かなことならたーくさんあります。

療育に行ってよかったこと

  • お行儀の良い子になった
  • 言葉が溢れるように出てきた
  • 少人数で集団生活の基礎を教えてもらえた
  • 子供にお友達の概念が生まれた
  • 子供が療育に行っているあいだは自分の時間が持てた
  • 子供への接し方を学べた
  • 親以外の第三者の目で見守ってもらえる

お行儀の良い子になった

こども
こども

おかあさん、靴がアッチコッチに行ってるよ!

おかあさん
おかあさん

スミマセン…。

挨拶はなかなかできませんでしたが「靴を揃えて脱ぐ」とか「自分の荷物を片付ける」とか「丁寧な言葉遣い」とかがすぐにできるようになりました。

そういう躾も心がけてやっていましたが、まだ2歳前だし・・・と思ってさせていなかった事もお友達と一緒にやることでスルッと習得。

私が叱られることが増えました。反省。

言葉が溢れるように出てきた

1歳半検診の時はまったく言葉が出てなくて心配していて、療育に通わせるきっかけになったのが言葉の遅れでした。

言葉自体は療育施設に行く手続きをしている間に出るようになったのですが、丁度言葉の出始めたタイミングで通い始めたので、刺激になって溢れるように言葉が出るようになりました。

同じ年代の子供と接する機会が増えたことも良かったのかも。

確かに真似して欲しくない言葉遣いも覚えてくるけれど、それもまた面白かったです。

小人数で集団生活の基礎を教えてもらえた

幼稚園や保育園は規模の違いはあるけれど、20~30人の児童に対してだいたい大人数に先生2~3人です。

でもうちの子の通っている療育施設は10人以下の子供に対して先生が5~6人。子供の人数が少ない日などは先生の人数のほうが多いんじゃないかと思うほどです。

幼稚園に通い始める前に2年間、少人数の療育施設でじっくり集団生活の基礎を教えてもらえました。

おかげで「先生の話を聞く」や「給食の時間のマナー」や「座って作業に集中する」などができるようになりました。

おかげで幼稚園での行動にも迷うことがなく、すんなりと入っていけたようです。

もし行ってなかったら、知らないことばかりで大人数の中に埋もれて人に聞くこともできずに困っていたかもしれません。

子供にお友達という概念が生まれた

療育に通い始めて、初めて子供に「お友達」という概念が生まれました。

それまでは大人に囲まれて(といっても私や夫や祖父母ですけど)過ごしてきたので、新鮮だったかも。

お友達作りは子育て施設に親子で行けばできると思うのですが、2歳前はまだまだお友達と遊ぶという感じではなかったのと、私がそういうの苦手だったのであまり固定のお友達はいませんでした。

通い始めた頃は療育先でも一番小さい年代で、療育施設では同じ歳の子以外にもお兄ちゃん・お姉ちゃんに可愛がられてたくさん遊んでもらえました。

通い続けるうちに今度は自分より小さい子達が入ってきて、最近は自分がお姉ちゃんの立場になりつつあります。

お世話されたりお世話をしたり。兄弟のいないひとりっ子のうちの子にとって、こういう触れ合いは自宅では経験できないので良かったなぁと思っています。

子供が療育に行っている間に自分の時間が持てた

これは療育施設によって違うと思うのですが、うちの子の行っていた施設は母子分離型だったため、子供が療育施設に行っている間は自分の時間が持てました。

2~3時間なので、自分の時間といっても自宅で家事を思う存分できるとか、子供がいない間にお買い物(主に食料品)に行けるという些細なものです。

それでも子供と離れる時間ができたことは私にとって大きかったです。魔の2歳児の頃に心の平穏が保たれたのはこれのおかげです。

先生から子供への接し方を学べた

療育に行く前はどういう風に子供に伝えたらうまく伝わるのかが判りませんでした。

でも療育施設の先生が子供に指示を出したり上手に手助けをして、物事を習得させていくのを見て「こんな風にすればいいのか」と学ぶ事が多かったです。

子供の注意を引き付けてから的確に指示を出すと、子供がちゃんと理解して行動する(指示が通る)と知ってからは私も同じようにするようになりました。

今まで言う事を聞かないと思っていたけれど、言う事を聞いていないのではなくて、しっかり子供に指示が届いていなかったんですね。

注意の仕方や気持ちの落ち着かせ方など、困ったことがあると先生に「自分の子供に合った方法」を聞いて実践していました。(子供の特性によって違うので)

私にとっても療育施設は相談できる学びの場となり、心強かったです。

月1~2回の健康診断で虐待を防ぐ

療育施設によって違うと思いますが、定期的に医師の健康診断が実施されています。

これは健康であるかを見るとともに虐待されていないかのチェックだと思います。

発達障害児の育児は親にとってとても大変でストレスが溜まるので、虐待に繋がることが多いからでしょう。(そんな風には言われていないけど)

もし不安がある人は、この健康診断があることで抑止力にもなるんじゃないかな。

私は手をあげられるような育てられ方をされてはいないので(主に精神的なほうが大きかった)、自分が手をあげそうになることは無かったのですが、そういう風に育てられてきた人はやはり同じようにしてしまいがちです。

そういう人にとっては子供を守るという意味でも大切だと思います。

療育に通って困ったなと思ったこと

反対に、困ったことも少しですがありました。療育に通って困ったというより、療育以外の部分で困ったのかも…。

療育に通うようになって困ったこと

  • 療育に通うことについて身内からの反対にあった

身内からの反対にあった

療育に通い始めた時は周囲からいろいろ反対されましたが「全部子供のためだから」と思って聞かないようにしました。

「通わせるのは反対!」と周囲から言われること、すごく多いと思います。

「本当に必要なの?」とか「そんな所に通わせなくても…」と言われました。

本当なら上手に説明をして周囲を納得させるのが一番だとは思いますが、私は何分口下手なので…。

おかあさん
おかあさん

心配なさそうだけど、せっかく申し込んだから通わせてみます。

おかあさん
おかあさん

幼稚園に行く前の集団生活の練習になるんです。

おかあさん
おかあさん

療育って普通の子供にも良い影響があるみたいだから。

などと親や夫に適当な事を言って通い始めました。

実際には療育施設を保育園がわりに使おうと思って申し込んだりした訳ではなく、本当に「うちの子大丈夫!?」という気持ちで申し込んだのです。

でも、周囲の反対する人達には「小規模保育園みたいな所です」というスタンスで話をしました。

本当は通う前に何度か相談をしたけれど「この子に障害は無い。そんな所に行く必要はない。私が言うんだから間違いない。」と母に言われて、早々に説得を諦めた結果です。

私が知る限り私や私の兄弟は特性があるので、それを育てた(私達を普通だと思っている)母の言葉を聞いて「うん。これは療育に通っとこう」と思いました。

通い始めて最初は文句を言っていた母ですが、孫がどんどんできる事が増えてしっかりしたお行儀の良い子になったので安心したのか何も言わなくなりました。

義母も夫も「そんな所に通わせるなんて。心配しすぎ。」と言ってましたが、最近ではもう何も言いません。

いいんです。反対する人は「心配しなくても大丈夫よ」なんていうけれど、そういう人は子供の将来に責任持ちませんから。

責任を持つのは親である私なので、子供にとって良い「療育を受ける」道に進みました。

まわりには適当に言っておきましょう。通い始めて子供が変わったらなんとなく納得するんで。大丈夫です。

療育は早い方が成果が出やすい

3年通ってみて、今の私は「通わせてよかったなぁ」と思っています。

通う前はすごく悩んだけれど、うちの子が通っている幼稚園でも療育に通っている子は何人もいるので特別な存在ではありませんでした。

発達障害の無い子に対しても療育で学んだ事は役に立つし、まったく無駄にならないと思います。

小さい頃から通ったほうが怒られたという経験が少なく済むので、自己肯定感が低くなりにくいです。

特性によって子供が困っている事があれば、どういう風に乗り越えて(工夫して)いけばいいかを教えてもらえるし、親も対処方法を学んで助けられます。

そうやって自分の特性を理解してうまく生活していく方法を知ることができるのが療育です。

うちの子はまだ3年しか通っていないし、幼稚園なので今後どういう風になっていくのかわかりませんが、既に「通ってて良かった~」と思っています。

もし迷っている方がいたら、心配しないで大丈夫

療育施設によっても合う合わないはあるので見学したりは必要だと思いますが、気軽な気持ちで通ってみることをおすすめします。

周囲の「大丈夫!」という言葉は信じてはいけない。
その人は子供の将来に何の責任も負わない人です。
毎日接している親が、子供の様子を見て「あれ?」と疑問に思った点があるなら、早めに療育がおすすめ。

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