先日、子供がドリルをしているときに「い」だか「り」だかわからない字を書いていました。
さくっと注意して違いを説明したところ、「もう!これでいいの!」と泣いて怒り出してしまう事態に・・・。
注意されるとやたらと傷付いて自分の全てを否定されたように感じる特徴がでてしまいました。
頑張っている時に横やりを入れられるとヘコむ
うちの子は以前からドリルの中でもひらがなやカタカナなど、文字を書く問題が「つまらないから苦手」といって最後まで残しておくタイプでした。
優しく言ったつもりだったけど、苦手なひらがなのドリル問題を頑張ってやっていたのに!という気持ちが強かったようです。
頑張って書いたものを注意されたことを自己否定と受け取ってしまったようで、もう話も聞いてくれません。
でも他の人にも読めるような文字を書くことは大事なことなので、読めない文字を書くとどうなるのかをいろいろと伝えてみました。
が、いつもは話を聞いて考えてくれるのに、今回は聞くのも拒否。私の対処がまずかったなぁ。
発達障害児によくある認知のゆがみ
発達障害のある子の中には注意されることを極端に嫌う子もいます。ひとつの物事に対して注意されているのに、本人は自分の全てを否定されたように感じるのです。
自己肯定感が低い子によるあることで、ひとつ失敗しただけなのに「もうダメだ。私はダメな子だ」と思ってしまう思考回路です。
うちの子も昔からそういう風に落ち込むことが多かったのですが、最近は対応に気を付けていることと、本人の中に少しずつ自信がついてきたのか、落ち込むことは少なくなってきていました。
以前の子供の様子はこちら。
幼稚園が終わって、夕飯までの機嫌が悪くなる時間帯(疲れていると夕方は怒りっぽい)だったということもあったのかな・・・。
こういう時はすっぱりと話題を変える
こういう感じで子供が全てを自分への攻撃と感じる時、うちでは無理に話をしないようにしています。言っても聞けないと思うし、余計に子供を傷付けるだけだから。
「今日はもうおしまい!違う事をしよう」と、子供が気分を変えることができるように違うことをします。ピアノをさせたり、工作をしたり。子供が好きなこと。
嫌な気持ちになった時に、気持ちをすっぱりと切り換えられることは大切です。
大人になってもなかなか難しいことだけど、気持ちの切り替えができると生きていく事が少し楽になるから。
でも、実際には他人にしっかり読める文字を書くことは大切だし、綺麗に書けるようになって欲しい。修正は癖にならないうちの早いほうがいいのも解っています。
その後、1週間くらいの間に何度かその問題(文字の修正)にぶち当たったのですが、触れると前回の事を思い出すのかすぐに怒りスイッチが入ります。
こういう、嫌な記憶が消えにくい(いつまでも覚えている=何度も思い出して、そのたびに傷つく)のも特徴ですね。
なので、ドリルをしている時に文字の形の事に触れるのはやめることにしました。
文字を正しく書くにはどうすればいいか?
ドリルをしながら「い」と「り」の違いや綺麗な文字を書く重要性を説明したのでは怒って聞いてもらえません。
なので、ドリル以外で子供に文字の形を意識してもらうことをする必要があるなぁと考えました。
楽しんで子供が綺麗な文字を書きたくなることって何だろう?と考えたところ、そういえば子供の時にお習字を習っていた子はみんな綺麗な字を書いていたなぁ・・・と思い出しました。
早速、実家から私が子供の頃に使っていた習字セット(姉の分も含めて2セット)を持ち帰ると、子供に「お習字ごっこしよう!」と誘いました。なんでも「ごっこ」をつけると遊びっぽくなります。
新しい事が大好きな子供は、初めて見る「習字の筆」や「薄い半紙」や「墨」に大興奮。やるやる~!と楽しそうです。
習字ごっこをやるには準備も大切。汚れてもいい服に着替え、汚してもいいようにレジャーシートを敷き、お約束もしました。
- 墨が飛ぶので筆を振り回したりしない。
- ふざけない。席を立たない。
- きちんとした姿勢で書くこと。
お習字ごっこ!まずは楽しむこと。
まず、お習字といっても初めてなので、好きなものを書いて楽しむことにしました。子供は好きな絵を書いたり、私はクレヨンで絵を書いて、その後で墨で塗りつぶす遊びをしました。
油性のクレヨンで書いた後に墨で塗りつぶすとクレヨンで書いた部分が浮かび上がって、綺麗な夜の絵になるんです。これ、面白いですよ。
1回目は好きな文字や絵を書いたりして、習字の筆に慣れる遊びを楽しみました。で、2回目にお習字のお手本を見せて、「今日はこれを書いてみよう」と誘います。
習字のお手本はネットにたくさん出ているので、好きな文字をプリントアウトすると便利です。最初は「いろ」とか2文字くらいで。慣れてきたら4文字。
参考にしたサイトはこちら。
サイトはネットで検索するとたくさん出てくるので好みの文字を探してみるといいかも。
書くときは半紙を折ってサイズ感も意識できるようにしました。そのほうがバランスよく書けます。
子供の字は褒め倒す。自分の分を修正する
一緒にお手本を見ながら文字を書いて、子供の作品は多少変になっていても褒め倒します。ここが・・・とか、気になる点も指摘しません。
で、私が書いた文字の「ここの線があんまり良くないね!もっと右を上げて書いたほうが綺麗かなー!もう一回書いてみるね」と練習するところを見せました。
そうすると、不思議なもので自分の作品も「あっ。ここはもっと長いほうが良かったかな」と子供が自ら言い出すんですよね。大人の真似をしたい年頃ですからね。
指摘されると嫌だけど、自分で気付くようになったら自分で修正できるんです。何度も練習して、綺麗に書けたら部屋に飾ってお父さんにも褒めてもらいました。
- お手本を見ながら書く練習をする
- 子供の字を褒め倒す
- 親が綺麗に書こうと努力するところを見せる
- 上手にできたら飾って褒めてもらう
最近はネットで習字の書き方も見ることができる
ただ・・・私は習字は習ったこともなく苦手なほうだったので、子供に上手に筆の動きを教えることができませんでした。
基本の「とめ」「はね」「払い」もうまくできません。うーん。全然お手本みたいに綺麗に書けない!
でも今はいい時代ですよね。困った時は何でもネットである程度のことは解決できます。今回も「習字 ひらがな 動画」で検索ですよ。
出てきた習字教室の動画を子供とふたりで見て、基本的な動きを教えてもらいました。便利!
すると、びっくりするくらい整った(ような)字が書けるようになるんです。素人なのである程度なんですけど、動画を見て筆の運び方を知ると少し上手に書けるようになるので面白い!
本当なら実際に習いに行きたいけれど、うちのご近所には習字教室ないからなぁ。
それからは外で遊ぶのが辛い寒い日は習字ごっこで遊ぶことが多くなりました。半紙も墨も筆も100円ショップで買えるし、勉強になるし、すごくお安く楽しめます。
元気なお子様には水で書けるお習字練習もおすすめです。男の子や元気な子は墨を使わせると大惨事になりかねません。水なら拭けば元通りなので被害は少なくてすみますよ。
親も子どももストレスなく楽しむのが一番大事です。
うちの子が小さい頃に100円ショップで購入した水で書けるお習字練習シートはこちら。楽しかったけどあまり耐久性は無かったかもしれません。
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