先日、療育先で子供たちのダンスを見る機会がありました。
日頃の成果を親に見てもらおうというイベントです。参加するのは2度目で、とても楽しみにしていました。
でも、うちの子はステージにまっすぐ立ったまま、まったくダンスしませんでした!
ダンスせずに立ち尽くした子供の様子
前回はとっても上手にダンスをしました。まだまだ「怖い」という感情が強くなかった頃です。
今回はどうかな。きちんと踊れるかな?不安な気持ちはありましたが自宅では毎日お風呂で踊って練習していたし、前回の堂々とした様子を見ていたので大丈夫だろうと思っていました。
子供はダンスせずに、すました表情で立ち尽くした
けれど、始まってみるとうちの子はじーっと立ったまま・・・。微動だにしません。
以前、場面緘黙症のことを書きましたがそんな感じでもありません。
怖くて怖くて固まっているという感じではなく、「ただ踊りたくない」というようにたまに私の顔を見てニッと笑ったりしています。
いつもとは違うたくさんの大人の前に立ってみんなの顔を見回しているだけです。
子供に踊らないの?と聞いてみた
びっくりしながら、子供に「踊らないの??」とジェスチャーで聞いてみました。
子供は「まぁね」というような顔をしていました。なんだったんだろう?これは・・・。
泣くとか怖くて固まるとかではなく、ただこれが私の仕事ですよと言わんばかりに立っています。
ただ踊るのが恥ずかしかったんだろうか?
ダンスの時間が終わって膝に走ってやってきた子供に「固まってたねー!」と笑って話しかけると、子供も笑っていました。
どんな時も、できたことを褒めてあげるのが大切
療育先では「どんな時でも、子供ができたことを探して褒めてあげてください」と言われています。
今回子供ができたこと(褒めること)
今回の場合、うちの子は
- 泣かずにいられたこと
- きちんと線に沿って終わるまで立っていられたこと
これができたことだと思いました。「よく頑張ったね!」と、抱きしめました。
ダンスが見られなかったのは少しだけ残念でしたが、これも成長したんだと思いました。前回はダンスしながら線を超えてどんどんビデオカメラに迫ってきていたしね。
他のお母さん達もみんな自分のお子さんができたことをきちんと褒めてあげていました。
人と比べず、過去の自分と比べて褒めよう
この日、療育先の子供達は泣いたり、ダンスがうまく踊れなかったり、部屋の隅に隠れている子もたくさんいました。
ても、どんな子でも今回のこのイベントのために一生懸命練習してその場に頑張って立っていたんだから褒める点はあります。
上手に踊れる子と比べてしまったら、その時点で自分の子が頑張った姿に気づけなくなってしまいます。
発達障害のある子は怒られることが多く自尊心が育まれにくいので、できるだけ本人の「できた」を拾ってあげたいと思います。
うちの子の場合、前回はかなり上手にダンスしていましたが、今回は固まっていました。
一見できなくなっているようにも見えますが、本当は「周囲に目を配ることができるようになったから、ダンスしたくなくなった」のかもしれません。良い方向に考えよう。
まだまだ自分の気持ちを言葉で伝えるのが苦手
今回はどうして踊りたくなかったのかな。恥ずかしかったのか、怖かったのか・・・。
子供がなぜダンスしなくなったのかの理由は気になりますが、まだまだ子供自身の言葉で理由を聞けるほど成長していません。
もう少し自分を表現できる言葉が増えた頃に聞いてみようかな。
今回は周りを見ることが少しだけできるようになって「怖い」とか「恥ずかしい」という感情が行動に現れたのかもしれません。成長したのかも。
いろんな感情が自分の中に出てくることは普通のこと。
そうなったときに黙って固まっていたら伝わらないので、その自分の気持ちをきちんと周囲に言葉で伝えられるように、もっと子供の言葉の世界を広げてあげられたらいいな。
そうできるようになれば、困った時に助けてほしいと言えると思うし、まわりに誤解されにくいのではないかと思います。
イベント後の様子と、子供から語られた理由
そういえば、今回のイベントの2ヶ月前くらいから子供に変化があり、療育先へ行きたがらなくなったんです。
よくよく考えてみると、この時期からイベントで踊るダンスの練習が始まったのでした。
子供が突然療育に行きたがらなくなった
朝になると「イヤ!(療育に)行きたくない!」とごねて着替えをしたくないと逃げ回り、車に乗るのを拒み、療育先の玄関を見ると後ずさりで逃げる感じでした。
駐車場で車から出て玄関に入るまで(15歩くらいの距離)気持ちを切り替えるのに1時間かかったこともありました。
行きたくない!とばかり言うので、私は「お友達とうまくいっていないの?」とか「嫌なことがあるの?」と聞いていたのですが、なかなか答えてもらえずに困っていたのです。
「お友達は好き。先生がイヤ。」という子供
ただ「お友達はすき。先生いやなの」と言っていました。
そして、子供の様子を観察するとひとりの先生の前に出ると固まって涙目になってしまうことがわかりました。
やりたい事をさせてもらえなかったとか、何か療育先で気に入らないことがあったんだな。そのときに対応してくださった先生がこの方なんだな。
子供の様子から(お父さんに注意された時の様子ともリンクしている)そんな風に予想することができました。
以前書いた記事の中でお父さんが苦手になりつつあるというのがありましたが、こういう子に注意して言い聞かせてできるようにするってとても大変です。
療育してくださるスタッフの先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。全身から拒否オーラ出して・・・なんかすみません・・・。
イベント終了後には行き渋りが収まった
そしてイベントの次の日から、「行きたくない!」はぱったりと無くなり、元気に療育先へ行けるようになりました。
たぶん、ダンスの練習が無くなったからだとおもいます。
ダンス練習に関係することで例の先生と何かあってあんなことになっていたのかなぁ。
現在もまだその先生のことは警戒していますが、イベント以前ほどはなくなってきています。わが子ながら頑固な子で申し訳ない・・・。
最近は私にも「いーやーだーーー!」と、一度は収まったイヤイヤ期が再発しているので頭を抱えているのです。言葉が発達していけばイヤイヤ期は脱することができるのかな。
【追記】ダンス踊れるようになりました
その後、2年ほどダンスができなかったのですが、ある時期からさくっと踊るようになりました。
苦手にしていた先生が療育先からいらっしゃらなくなった途端、パァァァァッと明るく元気に踊るようになりました。
たぶん、先生と子供との間に何かがあったんだと思います。予想では、怒られたんではないかなと…。
子供と先生の相性って大切なんだなぁ…と思った出来事でした。詳しくはこちら。
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