お盆の期間がやっと終わりました。
数年に1回程度しかお会いしない親戚や同年代の従弟達に会ってたくさん「ご挨拶」の機会がありました。
まぁ、うちの子は1回もしなかった訳ですけれど。
「挨拶」は理解しているものの、したくない
うちの子は3歳になりましたが、まだ挨拶ができません。
ただ、挨拶の仕方がわかっていない訳ではないのです。
挨拶の概念は理解している子供
おままごとの様子を見ているときちんとシーンごとに挨拶を交わしているし、「朝起きたら何て言う?」「昼間にお外で誰かに会ったら?」と質問するときちんと答えを言う事ができます。
でも、挨拶がきちんとできるのは母親の私に対してのみです。
私にはちゃんと言う事ができますが、父親に対しては気が向いた時しか挨拶を返そうとはしません。
家族以外にはもう絶対というほどしません。無言で困ったような顔をするのみです。
ご挨拶しよう。
こんにちは…だよ。
…しないの。
子供は小さな声で相手に聞こえないように「・・・しないの。」とささやくのです。
「こんにちは」だけでなく、「ありがとう」も言いたくない
親戚の家に行くとお茶やお菓子を頂きます。
お菓子はとっても嬉しそうな顔をして受け取ります。・・・でも、ありがとうは言わないのです。「・・・いわないの。」です。
ありがとうは?ありがとうって言おう!
ありがとうって言わないとお菓子もらえないよ?
…言わない。
(そんなことを言うくらいならお菓子いらない)
うちの母(子供にとっては祖母)は、この歳になって挨拶もできないなんて恥ずかしいという感じで子供に強要します。
親戚は母とうちの子とのやりとりを苦笑いで見ていましたが、結局ご挨拶することはできず・・・そのままお菓子を頂いてしまいました。
挨拶できないことを本人の前で愚痴るのは自己肯定感を下げるのでやめよう
そろそろ年齢的にご挨拶ができないのはしつけがなっていない!という感じで見られているなと感じます。
うちの母は「この子はなかなか挨拶できなくて。本当に頑固で困る」と本人の前で言っていました。
うちの母は本人の前でこういう事を言うタイプの人です。
本人が聞いたらどう思うかということはまったく考えず・・・というか、聞いて反省しなさいという気持ちなのかもしれません。
私は子供の頃から聞こえていないふりをして心の中で傷ついていたので本当にやめてほしい。聞いているだけで胸の中がドロドロしてきてしまいます。
子供は理解していないとか聞いてないと思って言う人がいますが、子供はちゃんと聞いてるし、傷つくのです。子供の自己肯定感を下げるので注意しましょう。
あぁ、また黒い心がはみ出てきて話が逸れてしまいました。
まぁ、まとめると今年のお盆期間はたくさんの人に会ってたくさん挨拶の機会がありましたが一度もできなくて少々肩身の狭い思いをしましたということです。
挨拶する・しないは親のしつけではない場合もあります。うちの場合は「恥ずかしい」からだと思います。
親が追い詰められて子供を責めると良い結果にならないので、あまり考えすぎないようにしなくちゃ。
自閉症スペクトラムの子供が自発的に挨拶できるようになるのは小学生くらいから
先日読んだ本で、自閉症スペクトラムの子供が自発的に挨拶できるようになるのは小学生くらいからということを読みました。
一度できるようになるとスルッとできるようになるそうです。(たぶん、自分の中で何か引っかかることがあるうちはできない)
小学6年生くらいまでは無理に挨拶させても身に付くことは少なく、逆に苦痛を感じてしまうので、本人が挨拶できるようになるまでは無理強いをせず見守るほうが良いのだとか。
なかなか難しいけど、できる子と比べないで見守る
このことは前からうっすら意識してきました。気持ちの問題だなと感じます。
ただ、子供が大きくなって定型発達の子供達がきちんとご挨拶できるような年齢になってくると、途端に心にずっしりと重く圧し掛かってきますね。
まわりができるのに自分の子供はできないと比べて思ってしまったり、周りからの「きちんとしつけをしなさい」という圧力に負けそうになります。
子供にとって何が一番良い方法かはわかっているつもりですが、「発達障害」のことを知らない人達の前では、自分が悪いような気持ちになり、間違った方法をとってしまいそうになります。
親である私がきちんと言えていればいい!そのうち言えるようになるさとにこにこしていればいい!(と、心の中で自分を応援しています)
咄嗟に言葉が出てこない気持ちは私もわかる
基本的に私にも同じような特性があって、挨拶をする場面で正しい言葉が出てこないことがあります。
「おはようございます」とか「ありがとうございます」とかはスルッと出てくるのですが、「お疲れ様」と「ご苦労様」とか「ご無沙汰しております」とか。スルリとは出てきません。
えーと・・・と考えて言わないと出てこないし、言われると「・・・ど。どうも。」と言ってしまったりしてしまいます。
私が挨拶に苦手意識があってどうするんだ!という感じですね。
とにかく、今のところは自分の苦手意識は横へ置いておいて子供に見本となるように爽やかにご挨拶できるように頑張りたいと思います。
逆に「しない」という意思表示ができてすごい!
お盆明けに療育の先生にお盆期間のご挨拶のことをお話する機会がありました。
そうすると「うわー!すごい!ちゃんと『しないの』って自分の意思表示ができて偉かったですね!」と褒められました。
先生の言葉に目から鱗が落ちた
そうか。そっちか。
確かに子供は私以外の人の前では意思表示もあまりうまくできません。嫌なことも嫌と言えずに無言で泣いてしまいます。
なので、しないのと言えたことがまずすごいと言ってもらえてなんだか心がほっとしました。そのままでいいと言われたような気がします。
褒める点をなかなか見つけられない親なので、こんな風に褒めるべき点を教えてもらえる環境にいることに素直に感謝したいとおもいます。
先生ありがとうございました。
【追記】
うちの子の場合は、幼稚園へ通うようになって5歳頃から挨拶ができるようになりました。
自分から大きな声でいくタイプではないので小さい声ですが、自分からできるようになってきています。(気付いてもらえないことも多いけど)
★☆ 挨拶シリーズ ☆★
コメント